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チーフフェローの執刀数
早いものでチーフフェローのA君も今週で6ヶ月のチーフを終了します。
先週のカンファレンスで彼の手術経験の発表がありました。
年に2回、各フェローが経験した症例数(執刀数)を発表するのですが、メインイベントはやはりチーフのプレゼンテーションです。

ここで簡単にプログラムの説明をすると、2年間に成人心臓外科、小児心臓外科、呼吸器外科をローテートします。その順番は
1)成人心臓外科(3ヶ月):主に第一助手、開閉胸、カニュレーション、IMA。
2)小児心臓外科(3ヶ月)
3)呼吸器外科  (6ヶ月)
4)小児心臓外科(3ヶ月)
5)成人心臓外科(9ヶ月): 最後の6ヶ月はチーフフェロー。ほぼ100%執刀。

彼の症例数(15ヶ月の心臓外科のみ)を抜粋しました。

Total number of cardiac operations: 445(第一助手含む)

そのうち術者として執刀した症例の内訳は下のとおりです。

Total number of cardiac operations as surgeon: 348
(うちReoperations: 74)
Total number of cases by chief resident (6/8-12/7): 268

Aortic valve: 76
  AVR: 42
  AVR with CABG: 27
  AVR with root enlargement: 7

Aortic operation: 53
  Root replacement: 32 (with CABG 6. with Mitral surgery 8)
  Valve sparing (David): 8
  Hemiarch: 6
  Total arch: 7
  Thoracoabdominal: 1

Mitral valve: 62
  MV repair:  34 (with CABG 10)
  MVR: 28 (with CABG 7)
  (うちMVR/r + AVR: 13)

isolated CABG: 98
  (うちoff pump: 41)

その他:      59
  Heart transplant: 26
  VAD: 5
  Others: 21

348例の執刀症例のうち268例はチーフフェローの間の6ヶ月で経験しています。
再手術が74例と多いです。
弁膜症、大血管、バイパス手術、その他(移植など)、まんべんなくバランス良く経験していることがわかります。

それにしても半年間に250例以上の心臓手術を執刀させるレジデントプログラムなんて、日本では考えられません。
by ctsurgeon | 2006-12-13 04:42
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