多忙
人手不足でパンク状態です。

チーフレジデントのM君は、月曜朝から火曜夜にかけて36時間徹夜の休みなしで連続6件の手術(解離2件、移植2件うち1つはBIVAD、プラス2件の開心術!!)。今水曜日の夜8時ですが3件目の手術をまだしています。倒れないのが不思議です。さすがに鍛えているだけあります。

タフなはずのシニアフェローのA君は徹夜の当直明けの今日の2例目の手術(3rd Reop. CABG x 3 :BIMA)で、内胸動脈を採取している最中に突然気を失って倒れてしまいました。そのまま場外退場、麻酔科の先生にリカバリールームで点滴をうってもらい、帰宅リタイアです。助手していて居眠りすることはありますが、執刀中にぶっ倒れた人は初めて見ました。たまたま1件目の手術が終わった僕が急遽呼ばれて手術続行したのですが、隣の部屋で午後の手術が始まるので2個目の吻合が終わった段階でチーフレジデントのM君に交代してもらい、そのまま横に移動して2例目の手術。そうこうしている内にICUでは緊急開胸。。。

明日は暇そう(のはず。。)なので、ゆっくりします。
週末からはアメリカ胸部外科学会のためにワシントンDCに行きます。
楽しみです。
[PR]
# by ctsurgeon | 2007-05-03 09:27
Champions on Ice
Champions on Iceというスケートショーに行ってきました。
オリンピックのフィギアスケートのメダリストなどを集めたアイスショーです。
荒川静香が来なかったのは残念ですが、トリノ男子金メダリストのプルシェンコや女子銀のサシャ・コーエンなど豪華な顔ぶれです。
フィギアスケートは元々あまり興味なかったのですが、トリノでの荒川の演技をテレビで見てから少し興味が湧いてきました。実際メダリストの滑りを目にするとやはり生の迫力があって良かったです。
それにしてもアイスダンスの女子選手は何故あんなに奇麗な人ばかりなんでしょうか。


e0088460_11532861.jpgプルシェンコです。
やはりジャンプもステップも一人だけ次元が違いました。
e0088460_11534781.jpg帰りにたまたま立ち寄ったマンハッタンの公園。
桜が満開でした。
少し得した気分です。
e0088460_1154040.jpg

[PR]
# by ctsurgeon | 2007-04-30 12:18
手術の鉄人
昨日は久しぶりに教授の手術のアシストをしました。
クリントン前大統領のバイパス手術も執刀したこの教授、50代後半ですが未だに年間400例近くの心臓手術をバリバリこなしています。
レジデントに執刀させずに自分で手術してしまう事が多いので、彼の手術に入りたがらないレジデントが多いのですが、さすが手術の達人だけあって彼の手術を見て学ぶ事も多いです。

昨日の手術は圧巻でした。
1年前に大動脈基部置換術をした患者さん。グラフト感染による出血から巨大な仮性動脈瘤のために再手術を受けることになりました。CTでは心臓と同じくらいの大きさの瘤が胸骨に完全にくっついており、エコーでも瘤内部にアクティブに出血している様子がわかります。

まともに胸を開けにいったら大出血で修羅場になるのは目に見えているので、まず経皮的に人工心肺にのせて冷やしてから開胸、剥離をしました。瘤の内部に入ったとたんに予想どおり大量出血。人工心肺を止めて完全循環停止にしてからグラフト周囲の血腫を取り除いて見たら思わず絶句しました。感染によって左右の冠動脈ボタンの吻合が殆どちぎれており、グラフト遠位吻合も裂けています。組織は感染でモロモロになっており炎症による癒着で周囲組織とのオリエンテーションが全くつかないような状況でした。

今までエグイ症例はたくさん見てきたけど、今回は最悪の部類で正直手術不可能だと思いました。僕にはどう手をつけて良いか見当がつきません。この患者さんはこの手術室で命を落とすかもしれないと思いました。

百戦錬磨の彼も一言
「Holy Shit!」
と呟いたまま1分くらい何もせずに考えていました。

でもそこからが凄かった。
取り憑かれたように手が動きだし、結局再大動脈基部置換術と僧帽弁置換術を完遂。手術時間9時間(人工心肺時間6時間半)におよびましたが、出血もせず経過も順調です。

技術的にも凄かったけど、何よりもあの絶望的な状況で諦めずに全能力を傾けて手術を完遂する精神力と集中力に感心しました。心臓手術はいったん心臓を止めて心臓を開けてしまうと、どんな悲惨な状況でも制限時間以内に手術を成立させないと患者さんが目の前で死んでしまいます。撤退することが許されない状況で困難に立ち向かうのは、患者さんの命を預かっている以上当たり前の事ではあるけど、口で言うほど簡単ではありません。少なくとも今の自分に同じ事ができる自信はないし、その点ではまだまだ未熟なんだなと痛感しました。

でもこういう手術を1件アシストするのは、普通の手術を10件執刀するよりも価値があります。
夜中の緊急大動脈解離の手術のため徹夜の当直明けでフラフラになりながらの手術でしたが、なぜか充実感がありました。
[PR]
# by ctsurgeon | 2007-04-29 04:18
NY
日曜日に無事NYに帰ってきました。
人が足りないおかげで、月曜日はいきなり3件の手術。

1)Reop. MV repair + TV repair (s/p CABG, right thoracotomy, beating heart)
2) Reop. CABG x 4 (BIMAs)
3) BIVAD exchange

朝からずっと手術室にこもって夜中に終了。そのまま当直に突入です。
4時くらいにやっと寝ようとしたら、それまで死ぬ程眠かったのに、時差ボケのせいか目が冴えて来ました。めちゃくちゃ疲れているのに、腹が立って余計に眠れません。
幸い今日は手術が少なかったので、手術免除してもらい、当直室で昼寝してました。

最近当直明けは、全く役立たずです。
年のせいでしょうか。

そういえばアメリカでは80時間ルールというのがあって、レジデントは週80時間以上働いてはいけない事になっています。また当直明けは午前中で帰宅しなければなりません。
たまに外部から監査が入って、そのルールが守られているかチェックされます。レジデントが一人一人呼ばれて本当に休みが取れているか面接されます。彼らには大きな権限があって、ルールが守られていないと判断されれば、レジデントプログラムが停止される事もあります。
[PR]
# by ctsurgeon | 2007-04-25 05:54
一時帰国
重要な用事で一時帰国しています。
今日は一日時間があったので、残りわずかな桜を見に行きました。

久しぶりに見る日本の田舎の風景、子供の時は当たり前に思っていた景色ですが、心が癒されます。
やっぱり日本はいいなあと、改めて思いました。

週末にはアメリカに戻ります。



e0088460_20422619.jpg
e0088460_20423758.jpg
[PR]
# by ctsurgeon | 2007-04-20 20:51
NYオートショー
日曜日の今日は昼から息子を連れてNY自動車ショーに行ってきました。
今は4000ドルのボロ中古アメ車に乗っている身ですが、こういう所に行くと夢が膨らみます。
ヨーロッパの車の展示が少ないのが残念ですが、やはりレクサス、インフィニティーは人気です。
展示車は基本的に中に乗れるのですが、シフトノブなどは盗難予防に全て取り除かれているのがアメリカといった感じです。

e0088460_10593238.jpg新型スカイラインクーペです。現行型にも増して格好良いです。
e0088460_10595117.jpg今年の冬発売予定。これも格好良いです。
e0088460_1103688.jpgレクサスのコンセプトカー。きてます。
e0088460_1124535.jpg前から
e0088460_113218.jpg昔のイエローキャブ。少しホッとします。
e0088460_11422229.jpgフェラーリ。12ドルでキャンギャルのお姉さんと記念写真撮ってくれます。一瞬心が動きましたが息子の手前やめておきました。
[PR]
# by ctsurgeon | 2007-04-09 11:09
米国日本人医師会のパーティー
土曜日は米国日本人医師会のパーティーに出席してきました。
詳しくはDr.Yumiさんのブログにありますが、セントラルパークに面した高級クラブで行なわれ、中々豪勢なパーティーでした。
昨年はゲストにジョン健ヌッツオが来たのですが、今回は五嶋みどりが来て彼女の生演奏を満喫しました。何度かコンサートに行ったことはあるのですが、あの小さな身体に秘められたパワーに圧倒されました。
食事も中々美味しく、非常に得した気分です。
NYで臨床をしているレジデントの人達と久しぶりに会えましたが、ゆっくり話す時間がなかったのが少し残念です。

e0088460_10372253.jpg
[PR]
# by ctsurgeon | 2007-04-09 10:49
ハイブリッド手術
70才後半の男性。
他院で冠動脈バイパス手術+僧帽弁形成術の後に形成術がうまく行かず僧帽弁置換術(MVR)。僧帽弁の人工弁周囲の逆流が判明しその修復術。にもかかわらずさらに人工弁逆流による心不全で入院してきました。肺動脈圧は体動脈圧とほぼ等圧、LVEF 30%。かなりの心不全状態で人工弁は3分の1くらい外れていてブラブラしている状態でした。

4回目の手術。初回バイパス手術のLIMA-LADは開いていて、どうアプローチするか問題になりました。普通に再開胸してLIMAを剥離して通常通り再僧帽弁置換術をする方法もあったのですが、今回は循環器内科と合同でハイブリッド手術をすることになりました。

具体的なプランとしては右開胸、送血は右腋窩動脈。このような場合癒着のために大動脈を遮断するのが難しいのとpatent LIMA-LADがあるので、心臓を動かしたままBeating MVRをする事が多いのですが、今回の症例では大動脈逆流(AI)もあるのでBeating MVRは術野が血だらけになり技術的に困難、しかもParavalvular laekの手術で精度の高い手術が求められる事から何とか心停止下に手術をしようという話になりました。ということで手術は初めてカテ室で行ない、大動脈遮断は大腿動脈からocclusion balloonを使い、LIMA内にカテーテルを留置してバルーンを使ってLADへの血流を遮断し心停止を得る方法を試しましたが、予想以上に上手く行き順調に手術を終える事が出来ました。

大動脈ステントやMIDCAB+ステントなどカテーテルインターベンションとのハイブリッド手術が今後はやってくる可能性があるのですが、今回の症例はまさに循環器内科との合同手術がうまく行った症例でした。
[PR]
# by ctsurgeon | 2007-04-08 12:38
日本からの見学
最近日本から見学に来られる人が多いです。

学会帰りに2−3日手術見学する外科医の先生も多いのですが、短期研修で来る医学生の人も増えて来ています。
医学部のカリキュラムの一環として1ヶ月ほど外病院で見学する機会が与えられる所が増えているようで、国内だけでなく海外の病院も選択できるそうです。うちには順天堂大、東京女子医大、京大、阪大、兵庫医大、岡山大などから学生さんが来られます。
学生時代遊んでばかりで、そんな事考えもつかなかった僕から見れば皆さんとても熱心で感心します。手術を見せる以外に大して世話もできず少し申し訳ないのですが、皆さん心臓移植手術には興味があるようで、是非見学したいという人が多いです。

ドナーチームに混ぜてもらって心臓を採りにいってもらい、そのまま手術室に戻って来て移植手術を見学してもらっています。中には片道5時間かけて西海岸までプライベートジェットで往復した学生さんもいます。

実際こちらの臨床を見てみると、想像していたより垣根が低い事がわかると思います。特にアメリカはレジデントの30%は外国人なので、海外で臨床研修する事がそれほど特別な事では無いと感じると思います。手術以外にも、アメリカのレジデント教育システムの一端だけでも味わってもらえればいいと思います。それとせっかくNYに来たのだから病院ばかりでなく、色々と観光もしてもらえれば、なお良いです。
[PR]
# by ctsurgeon | 2007-04-05 04:55
RENT

e0088460_11421631.jpgこの週末も1人でミュージカルを観てきました。
思いついたらパッとタイムズスクエアに行って、tkts(ミュージカル当日割引券売場)で手軽にチケットが買えるので便利です。

今回は定番中の定番なのに一度も観てなかった「RENT」です。
最近映画にもなりました。
オペラの「La Boheme」の現代版ですが、現在ブロードウェイでは「オペラ座の怪人」「美女と野獣」に次いで第3位のロングラン(11年)公演中だそうです。

7年がかりで脚本作曲をしたジョナサン・ラーソンが正に開幕当日に胸部大動脈瘤破裂で35才の短い生涯を終えた事は有名です。また「La Boheme」の初演からちょうど100年目に初演されたそうです。そういうことで、なかば伝説化されたミュージカルになっています。
熱狂的なファンが多く、観客も大盛り上がりで、1曲ごとに大喝采です。

印象的な曲が多いのですが、情けない事に寝不足で行ったので、あまり記憶に残っていないのが残念です。
英語の歌詞に付いて行けない所が結構あって、途中少し萎え気味になったので、映画DVDを観て機会があったらまた行ってみたいと思います。

ということで、3月も終わりです。
ブログ記事読むと遊んでばかりのようですが、3月は忙しかったです。
数えてみたら僕個人の3月の心臓手術症例は38例でした。
全てskin-to-skinですし、リオペが12例あったので、忙しかったはずです。

今週は少し楽できると思うので、たまった仕事を片付けて行きたいと思います。
[PR]
# by ctsurgeon | 2007-04-02 12:35