2007年 01月 27日 ( 2 )
Big saving
少し興味深い症例がありました。

17才のやせ形男性。ジムで運動中に突然の胸痛と呼吸困難を訴えて他院のERに。
普通この病歴だと「気胸?」と思ってしまうのですが、検査の結果は以外にも広範な急性心筋梗塞。何でこの若さで。。

と思ったら、やはり心臓カテーテル検査で左冠動脈起始異常と診断されました。
状態が悪くなり挿管、IABP挿入されてうちの病院のCCUに搬送されてきました。

CCUに到着後しばらく落ち着いていたのですが、自己抜管をきっかけに状態が悪化し、3度の心停止。これは何とかせなあかんと、緊急で手術室に搬送中にまた心停止。心臓マッサージしながら手術台に運び、消毒液ぶっかけてそのまま開胸。何とか人工心肺にのせた後、両心補助人工心臓を装着しました。

心停止時間が長かったので脳障害の可能性が高く、諦めムードだったのですが、翌日意識が回復。もとの心臓はもうダメだろうということで、すぐに心移植のリストに載りました。
しかし2−3日したら自己の心機能が少しづつ戻って来ている事がわかり、人工心臓から離脱できる可能性が出てきたため、移植はホールドに。

手術室に連れて行き、左冠動脈起始異常の修復手術をした後、無事人工心臓から離脱することができました。術後は順調です。

冠動脈起始異常は先天的に冠動脈が通常と違う所から出ており、運動などで心臓に負荷がかかった時に周りの心臓組織に冠動脈が圧迫されて、心臓に血液が行かなくなる事があります。致死性の不整脈が出て突然死することが多く、若い人の運動中の突然死の隠れた原因の一つになっています。今回は医療チームの連携が上手く行き、それにもまして患者さんが幸運だったのでしょう。

こういうBig savingはやはり心臓外科の醍醐味だと思いました。
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by ctsurgeon | 2007-01-27 09:01
Winter has finally come.
今週から急に寒くなってきました。
今日はマイナス7度。さすがに外を歩くのがつらくなってきます。

昨年末〆切の依頼原稿の執筆をすっかり忘れていて、今週中に仕上げないといけなくなり、今週はなるべく手術に入らずに執筆活動です。
毎日手術ばかりであまり勉強する時間がなかったので、色々論文を読んで知識をアップデートする良い機会です。こういう機会がないと論文を読まないのも問題ですが。

先々週日本から若い心臓外科のレジデントの先生が見学に来ました。
アメリカで心臓外科臨床研修をするために、自分で片っ端からアプリケーションの手紙を書いて、面接に呼んでもらった何カ所かの施設にインタビューに来たそうです。
あまり期待してなかったみたいですが、実際に面接を受けると、以外にも話がトントン拍子に進みそうで、本人も少しビックリしていました。
やっぱりこういうのは実際に会いに来て情熱を見せると何とかなるもんなんですね。

通勤途中自宅近くからマンハッタンが見えます。
朝焼けが奇麗です。

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by ctsurgeon | 2007-01-27 07:09