2006年 08月 06日 ( 1 )
PA
インターンによる病棟業務(特に週末)が問題になっていましたが、その解決案として週末の日中はインターンに加えてPA (Physician Assistant)が病棟を見てくれる事になりました。

このPAというのは、「医師の指導の元に医療行為を行なう医療アシスタント」で、4年の大学、3年のPA schoolを出たスペシャリストです。基本的には全ての医療行為をすることができ、日本の若手医師がしているような仕事は彼らがしてくれます。術前術後管理、病棟業務、手術の助手など。検査のオーダーを出したり、薬を処方したり、術後のドレーンを抜いたり、または入れたり、、、そういった面倒くさい事は全て彼らがしてくれるので、本当に助かります。
Private hospitalではPAと2人で心臓手術をすることが多いので、彼らが開胸、内胸動脈採取などもしている所もあるそうです。

うちの病院には成人心臓外科部門だけで15人くらいのPAがいます。給料も日本の勤務医よりずっと良いくらいです。
4年制大学を出てさらに3年専門学校に行ってとなると、Medical schoolの4年とあまり大差ないので、もう少し頑張ってDoctorになったらと老婆心で思ってしまうのですが、彼らに言わせれば心臓外科医の場合Medical Schoolを卒業しても、一人前の外科医として手術してまともな給料をもらうまでには、5年(一般外科レジデント)+3年(心臓外科フェロー)+1−2年(リサーチ)の10年近くかかってしまう訳で、そんな苦労して訴訟リスクが高く時間的にも拘束される外科医をするより、ライフスタイル、やりがい、給料が程よく混ざったPAの仕事というのは、やはり魅力的みたいです。
もっとも日本では心臓外科医といっても手術できる人は一握りで、ほとんどはPA、時にはナースのような仕事をしており、手術もできずに術後管理ばかり、おまけに安月給の状況にフラストレーションをためている日本の若手外科医よりはずっとハッピーな環境かもしれません。

日本でも若手外科医の激務が問題になり、PAシステムを採用しようとする動きもあるそうですが、高額医療のアメリカだから可能なシステム。安い医療費をさらに抑制しようとする日本ではやはり不可能でしょう。
[PR]
by ctsurgeon | 2006-08-06 07:26