ロボット手術
da Vinciという手術ロボットがあります。

患者の体内に3Dカメラとロボットアームを挿入し、術者は離れたところで3Dモニターを見ながらロボットアームを操作して手術するものです。従来の内視鏡手術と違い、ロボットアームに関節がついているので人間の手首のように自由に屈曲回転ができます。さらに術者の指の動きとロボットアームの動きの比率を調節できるので、マイクロサージェリーも可能となっています。
日本国内にも数台あるようですが、うちの施設はこのロボット手術にかなり力を入れており、全米初のロボットを使った開心術をして以来、これまでに200例近く行ってきました。
かくいう僕もロボット、低侵襲手術のスペシャリストということになっています。

しかし、この数年あれこれ使ってみたのですが、実際使った感じとしては、まだまだです。
僧帽弁修復術、心房中隔欠損(ASD)修復術、メイズ手術、MIDCAB(左小開胸で行うオフポンプバイパス手術)の内胸動脈グラフト取り、など色々試したものの、結局今も続けているのは内胸動脈グラフト取りくらい。あと、胸部外科がたまに胸腺摘出術、食道切除に使っていますが。。

理由は、とにかく面倒くさい。時間がかかる。僧帽弁の手術などはクオリティーの点で疑問など。僧帽弁やASDの手術は、7cmの傷で(右小開胸)で、短時間で簡単確実にできるので、最近はそっちの方ばかりしています。

もっとも泌尿器科手術ではこのロボットは大活躍。日本で内視鏡手術で騒動をおこした前立腺摘出手術は、ほぼ全例このロボットを使っているようです。手術時間も2時間くらいで終わってしまうとか。

カンパニーも色々改良を加えているみたいなので、今後また適応が広がる可能性はあります。
低侵襲心臓手術の話は次の機会に。

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by ctsurgeon | 2006-12-07 05:41
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