海外渡航移植
今日はThanksgiving day。
アメリカでは親族が皆集まってTurkeyを食べる日です。
皆休みたがるので、仕方なく日本人の僕が当直する羽目になりました。
幸い今の所落ち着いているので、(といってももうすぐ大動脈解離が搬送されますが。。)久々の更新です。

日本では8年ほど前に脳死臓器移植が再開されましたが、現在ドナー不足から年間数例しか心臓移植が行われていません。
そのために、特に小児を中心に海外で臓器移植を受ける患者さんが少なからずおり、我々の施設でもこれまでに数人の日本人患者の心臓移植手術をしてきました。

日本で移植を受けられない患者さんが募金をつのって海外で移植手術を受けることについては様々な意見があるかとは思いますが、アメリカで移植医療に従事している当事者からみれば、少なくとも我々の周りからはネガティブな意見は聞こえてきません。もっとも外国人患者に対する脳死臓器移植手術は各病院が行う症例数の5%までと決められており、外国人レシピエントの増加に一定の歯止めをかけようとはしているみたいですが、日本で聞かれる「日本人が金でアメリカ人の臓器を横取りしている」という極端な批判は耳にした事がありません。むしろ赤の他人の患者さんに対して募金をする日本人に共感し、苦労してアメリカに渡って来た患者さんに対して、何とかしてあげたいと皆思っているようです。他民族国家という事もあるのでしょうが、アメリカの懐の広さを感じます。

先日病院の国際サービス課というところから、「心臓移植を受けにアメリカに来る日本人患者をもっと開拓するために何かアイデアはないか」と相談を受けました。高額医療である移植医療は病院経営にとっておいしい分野であり、特に日本人は支払いが良いので5%という枠内ではあるけど何とかマスメディアなどを使って市場を開拓できないかということでした。日本では未だに脳死移植、特に海外渡航移植はセンシティブな問題であり、そういうアメリカ的なビジネスライクなアプローチが受け入れられるか疑問に思ったのですが、そのあっけらかんとした発想に日本との大きな違いを感じました。

e0088460_12205493.jpg病院の駐車場から撮りました。毎日この橋を渡って通勤しています。

e0088460_12212314.jpg先週末に行ったメトロポリタン美術館。大学のIDで無料になるので休日は暇つぶしに良く行きます。(入場料は一応20ドルとなっていますが、ドネーションという形を取っているので、1ドルでも入れます)
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by ctsurgeon | 2006-11-24 12:27
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