分業制
日本の主治医制とは違い、アメリカの医療は分業制です。
たとえば心臓手術後の患者Aさんを例にとると。
Aさんは冠動脈バイパス手術を受けたものの、術後に急性腎不全になり、肺炎も併発、現在気管切開され経管栄養されています。というありがちな場合。
日本では主治医がほとんど一人でtake careしますが、アメリカの場合カルテには下記のドクターの記載が並びます

1)心臓外科医
2)循環器内科医(以上が一応の主治医)
3)ICUスタッフ(アテンディング)
4)腎臓内科医(腎不全に対して)
5)感染症内科医(肺炎に対して)
6)呼吸器内科医(肺炎から来る呼吸障害)
7)呼吸器外科医(気管切開の管理)
8)栄養士(経管栄養)
9)サイコテラピスト(ICUシンドロームに対して)

全てコンサルト(共観)という形で、彼らはそれぞれの分野で勝手に薬の指示を出して、コンサルテーションフィーを請求するという形になっています。カルテの最後には診察に何分費やしたか、ということが書いてあり、その時間によって診察料を請求するみたいです。
それぞれの分野で専門的な治療を受けられるという利点もあるのですが、何かあった時の訴訟対策という面もあります。一番困るのはそれぞれ勝手に診察してオーダーしているので、何が行なわれているのか全体を把握しにくいことです。一応外科医と内科医は主治医という立場にあるので把握しなければと思うのですが、彼らの汚いカルテ(だいたいアメリカ人の手書きの英語はほとんど汚くて解読困難)を判読するのは、なかなか大変です。
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by ctsurgeon | 2006-07-01 14:18
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