今日、昼休みに消化器外科をしている同級生に、胃カメラをしてもらいました。
アメリカで研究生活をしている時、おそらくストレスからくる潰瘍を煩って、検査も受けないまま、勝手にPPIと抗生剤でピロリの除菌したのですが、どうやら再発したようです。最近連日上腹部に堪え難い痛みが起こるようになり、MRさんからもらった薬を飲んでしのいでいたのですが、ちょっと不安になってきたので、カメラ飲むことに。 彼はとても上手だったので、思っていた程苦しくはなかったのですが、検査の最中動くこともしゃべる事もできず、医療行為の中でいかに患者が無力で弱い立場なのか、少しわかった気がしました。うれしかったのは、看護婦さんが検査中背中をさすってくれた事。それだけで、かなり楽になる気がしました。 こんな事はあたり前の事なんだけど、実際自分が患者サイドとして体験しないと、実感としてわかりません。少し勉強になりました。胃カメラも受けてみるものです。 結果は、ヘルニアが少しあるだけで、潰瘍も何も無し。ピロリ菌も陰性でした。 #
by ctsurgeon
| 2008-05-20 18:54
久しぶりに自分のブログを見てみたら、まだ結構アクセスがあって、びっくりしました。
ありがとうございます。 帰国してはや9ヶ月が過ぎました。 当初は戸惑う事もありましたが、今ではすっかり馴染んでおります。 仕事の方は、まあ恵まれた環境でさせてもらっています。 個人としてかかわる手術の数は減りましたが、好きなようにさせてもらってるし、ソフトの面でもハードの面でも、アメリカで学んだ事が生かせる施設なので、やりがいはそれなりにあります。 現在のとりあえずの目標は、病院としての手術症例数を増やす事、効率的なレジデントのトレーニングシステムを確立すること、あと個人的にはアカデミックな面で何か発信できるようにすること。。くらいです。 ただ給料が安い事だけが、予想していたものの、結構こたえます。 病院だけの給料ではやっていけないので、仕方なくバイトに行くのですが、8年たっても、渡米前と同じ病院の外科外来バイトにいって、心臓外科とは全く関係のない巻き爪や痔の患者さんを診察していると、「何やってんのかな?」と空しく思う事もありますが、生活の為には仕方ありません。 やっぱり、だんだんぼやき節になってきました。 これからもよろしくお願いいたします。 #
by ctsurgeon
| 2008-05-05 00:00
ご無沙汰しております。
日本での第一例を無事終えました。 シンプルな症例だったのですが、3週間以上手術していなかっとこと、手術室のシステムや機械が全く違う事などがあって、とても緊張しました。 機械が違うといっても、機能的には大して差がないのかもしれませんが、使い慣れた機械を使う事がメンタルな面でどれだけ安心感を与えるか再認識しました。 恥ずかしながら、手術が始まってしばらくしたら、汗で拡大鏡は曇るし喉はカラカラになるし、、こんなの初めてです。 「弘法は筆を選ばず」。。には遠く及びません。。 とりあえず手術は無事にうまくいって一安心です。 #
by ctsurgeon
| 2007-08-03 20:10
一昨日の晩に無事帰国しました。
この2日間新しいマンションの契約や住民登録など走り回っていました。 今日健康診断のために大学病院に行ったのですが、印象としては医局は良くも悪くも全然変わっていないなというものでした。 歓迎されているようにも思えず、かといって煙たがれるような感じでもなく。。。 これまで慣れ親しんだ社会とは異質の環境であることには確かです。。 アメリカでの経験をどのように生かしていくか、肩肘張らず、焦らず、頑張って行こうと思います。 #
by ctsurgeon
| 2007-07-20 20:29
今日この施設での最後の心臓手術を無事終えました。
この施設で経験した心臓手術1333例目、850例目の執刀症例でした。 主治医は師匠である日本人アテンディングのN先生。 実は引っ越し準備で忙しくなりそうなので今日は手術免除してもらおうと思っていたのですが、最後にN先生の手術に入れるのなら是非と思い手洗いすることに。 症例は標準的な大動脈弁置換+冠動脈3枝バイパス手術 (AVR + CABGx3, cross clamp time 1:23min)。 これが最後の手術になるのかと思うと感慨深いものがありました。 N先生とはお互い勝手知った間柄なので、手術は順調に経過。遮断解除して心臓が動きだし、N先生と握手したのですが、これまでの事が走馬灯のように頭をよぎって、少しウルウルきました。 8年前日本で悶々としてた僕にアメリカへの扉を開けてくれたのがN先生でした。 一緒にリサーチプロジェクトを立ち上げ、苦労しながらもそれなりの形になり、その後の臨床研修の道筋をつけてくれました。手術室では本当に手取り足取り教えてもらいました。無駄な動作や適切でない針の角度があれば、どんな些細な事でもすぐさま指摘されました。手術以外にもプロフェッショナルな外科医はどうあるべきかという価値観の面で随分影響を受けました。 外科医が成長するためには優れた指導医につき真似することが一番であるということは良く言われますが、その点でN先生に限らずこの施設で学ぶ事ができたのは本当に幸運でした。今後Made In USAの技術が日本でどう通用するのか、楽しみでもあります。 明日はいつもの病院近くのパブで手術室、麻酔科、外科の人たちによる送別パーティーがあります。多分泥酔すると思います。 #
by ctsurgeon
| 2007-07-13 13:59
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